おく山に 紅葉ふみわけ なく鹿の…

2019 年 8 月 21 日 水曜日 投稿者:しず大棚けん

こんにちは。2年のマスダです。

長すぎた梅雨と台風の荒れた天気とは一変して晴れと驚異的な暑さが続く今日この頃、と書きだした途端に豪雨に…。不安定な天気の中、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は夏休み入ってからというもの書き慣れないレポートに追われ、私生活のあれやこれやに巻き込まれ夏休みらしいことが一切できておりません。(一応、映画・天気の子は見に行きましたがこの場で書くとネタバレになってしまうので書けません。面白かったので皆さんも宜しければ見に行ってください。もう見た方とは、感想を交わすことができれば嬉しいです。)

さて、今回のブログにお題はなく自由に書いてよいとのことでしたが、前述のように夏休みの活動がないので書けることがないと悩みました。結局ないものはないので、少し昔で鮮度の低い話になりますが、猟師さんと鹿の解体をしてきた話とそれにまつわることを少々書きたいと思います。

以前から狩猟とジビエに興味があった私は広告でこのイベントの存在を知り春休みを利用して参加してきました。
富士宮市にある富士山環境交流プラザというところで催され、私が現着したときにはすでに伊豆からいらした冷たい鹿さんが鎮座していました。映像的に問題のない頭部の画像だけ載せておきます。↓


 

ここで問題です。この鹿の性別と年齢はわかりますか?

答えは、オス、満一歳です。

まず、ニホンジカでは角の有り無しを見て有ればオスと断定できます。そして年齢は角の分岐の数で判断できます。角が分岐なしの一本で1歳。分岐が増えると年齢が一つ上がり、3分岐から先は増えないので4歳以上は判定できません。

ほかの参加者の方々とともにこの鹿を解体しました。なかなかの大きさで皮を剥ぐだけでも一苦労でしたが、普段は見ることのない精肉する前の生の状態を見て感動しました。
今までスーパーでの買い物や焼き肉の際にロースだのヒレだのと言っていましたが、実際に見てそれらをバラしていくのは命をいただく実感をより強くしてくれました。(シカの肉はスーパーにも焼き肉店にもおいてませんが…)

解体後は試食会で一部を焼き肉とシチューにして頂きました。臭みの少ない肉で、遠火で焼いたそれは柔らかくジューシーでした。特に印象に残っているのがタン(舌)です。基本的に流通せず、猟師さんしか味わうことのできない代物ですが、旨味にあふれた逸品でした。鹿が増えている今、もっと狩ってスーパーに並べてもいいのではないか、と考えるくらいに美味しかったです。

 

さて話は少し変わりますが、鹿の解体を通じてもう一つ気が付いたことがありました。それはダニです。冷凍されてから運ばれてきたため、生きている個体はいませんでしたが、毛を軽く洗うだけでも1mmくらいのダニの死骸が大量に出てきました。野生を実感すると共に、野外で活動する上でのダニ対策の必要性を感じました。

ダニを防ぐには化学薬品のディートやイカリジンを含む虫除けを使用するとよいとありました。農作業の場合長時間になるため高濃度のもの(ディートは30%、イカリジンは15%)が良いでしょう。
ただしディート含有30%のものはその高い効果に対して、皮膚炎などの恐れがあることから12歳未満への使用が認められていません。広く使うにはイカリジンのほうが良いと思われます。
また、作業の際は長そでを着用するなどの物理的防御も効果的です。

そして、万一噛まれてしまった場合は、無理に取り除こうとしてはいけません。ダニの口が体に残ってしまったり感染症にかかる恐れがあります。作業中に気が付いたら、すぐに周囲の棚けんメンバーに知らせてください。病院にて必要な処置をしてもらうようにします。
また、帰宅してからも入浴の際に全身チェックをすることをお勧めします。

 

最後に私の趣味の一つ、標本づくりを紹介したいと思います。解体したシカの頭を頂いて持ち帰り、頭骨標本と鞣し皮を作りました。(尚、皮の用途は決まってません…)下に写真を載せてます。御笑覧ください。興味のある方はいつでも遠慮なくお声掛けください。

乱文失礼いたしました。以上、増田がお送りしました。

参考文献;イカリジンって何? KINCHO
URL;(http://www.kincho.co.jp/icaridin/index.html)

 

 

 

 

 

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